Ubuntu 19.04インストールガイド【スクリーンショットつき解説】

Linuxガイド

4月18日、Ubuntu 19.04 (Cosmic Cuttlefish)がリリースされました。このページでは、インストール方法をスクリーンショットつきでまとめます。

なお、Ubuntu 19.04はサポート期間の短い「通常版」です。5年間サポートされる「長期サポート版(LTS版)」とは異なり、サポート期間は9カ月となっています。よって、サポートが終了する2020年1月までに次期リリース版である19.10(2019年10月リリース予定)にアップグレードする必要があります。

そのため、「どうしても最新のUbuntuを使いたい!」というわけでなければ、2018年4月にリリースされた「Ubuntu 18.04 LTS」をインストールすることをお勧めします。18.04 LTSであれば2023年4月までサポートされます。インストール手順については以下の記事を参照してください。

ISOイメージのダウンロード

Ubuntu 19.04 日本語 Remix

ISOイメージファイルが、以下のミラーサイトよりダウンロードできます。

富山大学
http://cdimage-u-toyama.ubuntulinux.jp/releases/19.04/
北陸先端科学技術大学院大学
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu-jp-cdimage/releases/19.04/
KDDI 研究所
http://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/ubuntu-jp/release-cd/releases/19.04/
株式会社アプセル
http://cdimage-appcel.ubuntulinux.jp/releases/19.04/

Ubuntu 19.04(本家版)

ISOイメージファイルが、以下のミラーサイトよりダウンロードできます。

日本の公式ミラー(実体は下記の富山大学と同じサーバー)
http://jp.releases.ubuntu.com/19.04/
富山大学
http://ubuntutym2.u-toyama.ac.jp/ubuntu/19.04/
JAIST
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu-releases/19.04/
Tsukuba WIDE
http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/ubuntu-releases/19.04/
山形大学
http://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/ubuntu/releases/19.04/
理化学研究所
http://ftp.riken.go.jp/Linux/ubuntu-releases/19.04/

すでにLinuxを使っているなら、以下の記事で紹介した「axel」で高速にダウンロードできます。

ライブUSBの準備

VirtualBoxにインストールするならダウンロードしたISOファイルがそのまま使えますが、PCにインストールする場合はISOイメージファイルをUSBメモリなどに書き込む必要があります。
ISOイメージを書き込んだUSBは「ライブUSB」、DVDは「ライブDVD」と呼ばれます。これらをPCにセットして電源を入れることで、インストールすることなくUbuntu 18.04のデスクトップを試したり、内蔵ストレージにインストールしたりできます。

Windowsを使っているなら以下のページを参考に、ダウンロードした「ubuntu-ja-19.04-desktop-amd64.iso」あるいは「ubuntu-19.04-desktop-amd64.iso」をUSBメモリに書き込んでください。

Linuxをインストールできる「ライブUSBメモリ」をWindowsで作成する方法【スクリーンショットつき解説】
PCでLinuxを始めるには「Linuxを起動するためのメディア」が必要になります。その1つが「ライブUSBメモリ」です。この記事では、Windowsでの作成方法を紹介します。 Linuxの書籍や雑誌には、よく「ライブDVD」が付属してい...

ライブUSBでインストーラを起動する

ライブUSBをPCにセットして、電源を入れてください。PCによっては、「F2」や「Del」などのキーを押してBIOSあるいはUEFIの設定画面を出し、USBメモリから起動するよう設定する必要があるかもしれません。起動時にいずれかのキーを押して、起動デバイスを選択できるPCもあります。

UEFIの場合

UEFIの場合、起動すると以下のような画面が表示されます。

5秒経過すると、Ubuntuの起動が始まります。しばらく待つとUbuntuのデスクトップが表示されます。日本語Remixの場合は日本語のデスクトップが表示されます。

「Install Ubuntu 19.04」をダブルクリックすると、インストーラーが起動して以下の画面となります。

左側の言語リストをスクロールダウンし、一番下にある「日本語」をクリックしてください(日本語Remixの場合は、デフォルトで「日本語」が選択されています)。そうすると、以下の画像のように日本語での表示に変わります。「続ける」を押してインストールを進めましょう。

BIOSの場合

BIOSの場合、起動後しばらく待つと以下の画面になります。

左側の言語リストをスクロールダウンし、「日本語」をクリックしてください(日本語Remixの場合は、デフォルトで「日本語」が選択されています)。そうすると、以下の画像のように日本語での表示に変わります。

「Ubuntuを試す」をクリックするとインストールせずにUbuntuデスクトップを試すことができます。ここでは「Ubuntuをインストール」をクリックして、PCへのインストールを進めることにしましょう。

キーボードの設定

通常の日本語キーボードを使っているなら、左右どちらも「日本語」を選んで「続ける」をクリックします。

インストールタイプ、アップデートのダウンロード、サードパーティソフトウェアのインストール設定

以下の画面が表示されます。

「標準インストール」を選ぶと、LibreOffice、Thunderbird、動画再生(Totem)、写真管理(Shotwell)、バックアップ(Déjà Dup)などのデフォルトアプリがインストールされます。通常はこちらを選択しましょう。

「最小インストール」を選ぶと、上にあげたようなデフォルトアプリの多くはインストールされません。もちろん、インストール後に追加することは可能です。なお、こちらを選んでもFirefoxはインストールされます。

「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」は、インターネットにつながっているならチェックしておいたほうがいいでしょう。セキュリティホールやバグが解消された状態で、使い始めることができます。

「グラフィックスとWi-Fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」をチェックすれば、商用のドライバやデコーダーなどがインストールされます。デフォルトではチェックが外れていますが、通常は追加でチェックを入れると良いでしょう。

ストレージ設定

PCのSSDやHDDにOSがインストールされていなければ、以下のように表示されます。他のOSが見つかれば、デュアルブートに設定することもできます。Ubuntuだけで使うPCにするなら「ディスクを削除してUbuntuをインストール」でいいでしょう。

「安全のため新しいUbuntuのインストールを暗号化する」と「新しいUbuntuのインストールにLVMを使用する」は必要に応じてチェックを入れます。初心者なら、チェックをいれずに進んだほうがいいでしょう。

ディスクに書き込む前に、確認ダイアログが表示されます。問題なければ、「続ける」をクリックしましょう。

タイムゾーンの設定

日本語を選んでいれば、デフォルトで「Tokyo(日本標準時)」が選択されています。日本以外に住んでいるなら変更しましょう。「続ける」をクリックして進みます。

ユーザー情報の設定

名前、コンピューターの名前、ユーザー名、パスワードを入力します。アルファベットで名前を入力すると、ファーストネームが自動でユーザー名に設定されます。変更できますが、使える文字は、半角アルファベットの小文字、半角数字、アンダーバーです。また、先頭に数字は使えません。パスワードは8文字以上入力してください。

セキュリティ面から、「自動的にログインする」は選択しないほうがいいでしょう。

「続ける」を押せば、あとはインストールが終わるまで待つだけです。

インストールの完了と再起動

インストールが完了すると、以下のダイアログが表示されます。「今すぐ再起動する」をクリックしましょう。

以下のような表示が出た場合、PCからライブUSBあるいはDVDを取り除いて、Enterキーを押してください。

ログイン

再起動すると、以下のようなログイン画面が表示されます。ユーザー名をクリックしましょう。

先ほど設定したパスワードを入力し、Enterを押すか「サインイン」をクリックします。

再起動してもログイン画面が表示されない場合、「Wayland」が原因かもしれません。対処方法は、以下の記事を参照してください。

初期設定

Ubuntuのデスクトップが表示され、初期設定アプリが起動します。

このアプリから、各種オンラインアカウントへの接続を設定できます。たとえばGoogleアカウントと接続することで、Googleドライブ内のファイルをUbuntuアプリで開いたり、カレンダーや連絡先を同期できたりします。ここで設定しなくても、いつでも設定アプリからオンラインアカウントを追加できます。

システムに関するデータや使用状況を、Canonical社に送信するかどうかの設定です。収集されたデータは、Ubuntuを改善するために利用されます。協力するなら、「はい」のままで良いでしょう。
なお、データ収集の詳細については、以下の記事で解説しています。

位置情報サービスをオンにするかどうかの設定です。オンにすると、アプリケーションに位置情報が提供されます。

これで完了です。このダイアログから、各ソフトウェアをクリックしてインストールすることもできます。「完了」を押すとダイアログが閉じます。

この初期設定アプリが自動で起動するのは、初回ログイン時のみです。もう一度開きたい場合は、「/usr/libexec/gnome-initial-setup」を実行してください。

以上で、インストールと初期設定が完了しました。インストール後にやっておきたい設定やアプリの追加方法については、以下の記事を参照してください。

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