Ubuntu 18.04 LTSのデスクトップ版で「固定IPアドレス」を設定する方法を、初心者にも分かりやすく解説します。
Ubuntuをインストールした人の中には、「Windows PCやスマートフォンからUbuntuに接続して使いたい!」という人も多いでしょう。
「SSH」でコマンドの実行やファイルの送受信を行ったり、「画面共有(VNC)」を使って別の端末からデスクトップを使うことができれば、なにかと便利です。
しかしUbuntuデスクトップは、デフォルトでDHCPサーバーから取得したIPアドレスが自動設定されます。そのため、再起動すると別のIPアドレスに変わることもあります。
他のクライアントから接続する場合、これが問題となることがあります。たとえば、SSHクライアントやVNCクライアントにUbuntuのIPアドレスを接続先として設定している場合、Ubuntuを起動するたびにIPアドレスを確認し、設定を更新する必要があるからです。
そこで、このページではUbuntuデスクトップに「固定IPアドレス(静的IPアドレス)」を設定する方法を解説します。
なお、DNSサーバーのフォワーダとDHCPサーバーの機能を持つ「dnsmasq」サーバーを使えば、DHCPクライアント同士でもホスト名を使った相互アクセスが可能です。ただし、dnsmasqが動作するサーバーを構築したり、ルーターに「OpenWrt」や「dd-wrt」といったdnsmasqが搭載されたファームウェアをインストールしたりする必要があります。
ネットワーク設定を開く
「トップバー」の一番右をクリックし、「システムメニュー」を開きます。そして、「工具」のアイコンをクリックしましょう。
有線でネットワーク接続している場合
左側の設定カテゴリーにある「ネットワーク」をクリックし、「有線」の歯車アイコンをクリックすると設定ダイアログが開きます。
無線(Wi-Fi)でネットワーク接続している場合
左側の設定カテゴリーにある「Wi-Fi」をクリックし、接続中のネットワークに表示されている歯車アイコンをクリックすると設定ダイアログが開きます。
ネットワーク設定の確認と変更
設定ダイアログが開くと、割り当てられたIPv4アドレスやIPv6アドレス、デフォルトルートやDNSサーバーのアドレスなどが表示されます。
「IPv4」タブをクリックし、「IPv4メソッド」を「手動」に切り替えると、IPアドレス・ネットマスク・ゲートウェイ・DNSなどを設定できます。
上の画像は、以下のIPv4設定の入力例です。
- アドレス
- 192.168.1.5
- ネットマスク
- 255.255.255.0
- ゲートウェイ
- 192.168.1.1
- DNS
- 192.168.1.1
IPv4アドレスには、他の端末に設定されていないものを入力する必要があります。DHCPサーバーが割り当てる範囲のIPアドレスと、他の端末に設定した固定IPアドレス以外のものを設定しましょう。
一般家庭や小規模オフィスのLANに接続している場合、ブロードバンドルーターがゲートウェイ・DHCPサーバー・DNSキャッシュサーバーを兼ねていることが多いでしょう。上記の例では、ブロードバンドルーターのプライベートアドレスが「192.168.1.1」となっている例です。機種によって、「192.168.0.1」「192.168.11.1」「192.168.111.1」などのプライベートアドレスがデフォルト値として設定されています。ユーザーが設定を変えている場合もあります。
DHCPサーバーが割り当てるアドレスの範囲についてもブロードバンドルーターにより異なります。ブロードバンドルーターのWeb設定ページで確認すると良いでしょう。
設定後「適用」をクリックするとダイアログが閉じます。しかし、まだ変更したネットワーク設定は有効にはなっていません。変更するのは、ネットワークに再接続する必要があります。
有線LANに接続している場合、「オン」となっているスイッチを一度「オフ」にし、再度「オン」にします。
Wi-Fiの場合、以下の画像のようにウィンドウ上部のスイッチを切り替えます。
再び設定ダイアログを開き、各項目が入力した内容に変わっていれば設定完了です。
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