tarコマンドで「.tar.gz」ファイルを展開する場合、以下のようなコマンドがよく用いられます。
tar zxvf archive.tar.gz
「z」は「gzip」コマンドで伸張処理を行うこと、「x」は展開すること、「v」は処理したファイルを出力すること、「f」はアーカイブファイルを使うことを示しています。
しかし、GNU tar 1.15(2004年12月リリース)より、「アーカイブファイルが圧縮されているかどうかを自動判別し、必要に応じてgzipなどの圧縮・伸張コマンドを呼び出す」という機能が追加されています。
そのため、「z」オプションは不要です。以下のように「z」を省略して実行しても、カレントディレクトリに「archive.tar.gz」が展開されます。
tar xvf archive.tar.gz
オプションの前に「–」を付けて、以下のように実行しても同じです。
tar -xvf archive.tar.gz
なお、「bzip2」で圧縮された「.tar.bz2」や「xz」で圧縮された「tar.xz」などの圧縮アーカイブファイルを展開する場合も、以下の例のように「j」や「J」を付ける必要はありません。
tar xvf archive.tar.bz2
tar xvf archive.tar.xz
もちろん、「z」「j」「J」を指定して展開しても問題ありません。「tar zxvf」あるいは「tar xvzf」で「指が覚えてしまっている」なら、無理に「tar xvf」に変えるメリットは少ないでしょう。ただ、「tarコマンドで展開する時に、圧縮プログラムを指定するオプションは省略できる」ということを知っておけば、たとえば「xz」を指定するオプション「J」を忘れてしまった場合などに役立つでしょう。
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