マイクロソフトは新元号「令和」を知っていた!?なんと〇年前からWindowsの日本語変換辞書に登録済み!

2019年4月2日

平成31年(西暦2019年)4月1日、次の元号「令和(れいわ)」が発表されました。早速、Windows 10で「れいわ」を入力してみたところ、そのまま漢字に変換できてしまいました。これには驚いた人も多いでしょう。もちろん4日1日時点で、Mac OSやUbuntu、iOSやAndroidなどの日本語変換辞書に「令和」は登録されていません。

インターネットから新しい変換データを取得したのかと思ったのですが、それにしても発表直後に変換できるというのは早すぎます。調べてみると、どうも「令和」はMS-IMEの「標準辞書」に登録されており、発表前から変換が可能だったようです。

しかし、まさかマイクロソフトが事前に新しい元号を知っていたというわけではないでしょう。なぜ国語辞書にも載っていない「令和」がMS-IMEの日本語変換辞書に登録されていたのかは分かりませんが、とりあえずWindowsのどのバージョンから「令和」に変換できるのかを調べてみました。

Windows 10(バージョン1511・ビルド10586.0)

まずは、少し古いバージョンのWindows 10のインストールISO(2016年2月に作成したもの)が手元にあったので、これを仮想PCソフト「VirtualBox」にインストールして確認することにしました。Windowsアップデートがかからないよう、インストール時からネットワークを「無効」に設定してあります。インストールして「れいわ」の変換候補を出すと、以下のように5番目に「令和」が出てきました。

ネットワークに接続せず実行しても候補に出るということは、Windows 10のインストールISOに含まれる日本語変換辞書に「令和」が含まれていると考えてよさそうです。なお、日本語変換辞書ファイルの更新日付は以下の通り「2015/10/30 16:19」となっていました。

Windows 8.1(バージョン6.3・ビルド9600)

次に、2013年リリースのWindows 8.1を同じようにVirtualBoxにインストールしてみました。やはり「れいわ」を変換すると、以下のように5番目に「令和」が出ます。

日本語変換辞書ファイルの更新日付は「2013/07/25 3:48」でした。

Windows 8(バージョン6.2・ビルド9200)

さらにさかのぼって、2012年リリースのWindows 8でも試してみました。やはり、5番目に「令和」が出ました。

日本語変換辞書ファイルの更新日付は「2012/06/02 23:41」でした。

Windows 7(バージョン6.1・ビルド7600)

こうなると、「令和」が変換できなくなるまで続けるしかありません。2009年にリリースされたWindows 7をVirtualBoxにインストールして試したところ、以下のようになりました。

10年前までさかのぼって、ようやく「令和」が変換されなくなりました。なお、日本語変換辞書ファイルの更新日付は「2009/06/11 6:03」でした。

※Windows 7については「人名/地名辞書」に「令和」が登録されていました。詳しくは「追記」をご覧ください。

6年半前には「標準辞書」に登録されていた

ということで、約6年半前の2012年10月に発売されたWindows 8より「令和(れいわ)」が標準辞書に登録されているという結果になりました。

「令和」という単語は、これまで他国を含む元号名や地名などには使われてこなかったはずです。「令和」というお名前の方はいらっしゃるようですが、人名としては「のりかず」や「よしかず」といった読み方が多いかと思われます。そう考えると、なぜ変換辞書に「れいわ」で登録されているのか疑問です。マイクロソフトに登録した経緯を伺いたいものです。

なお、元号予想でよく見かけた「安久(あんきゅう)」「安晋(あんしん)」はWindows 10でも変換できませんでした。同じく元号予想で見かけた「安永」「永安」「永和」「永明」は変換できましたが、いずれも元号名や地名としての使用例があるものでした。

【4/2・追記(1)】Windows 7では「人名/地名辞書」に「令和」が登録されていた

Windows 7でも「変換モード」を「人名/地名」に変更すると「れいわ」を「令和」に変更できるようになりました。

「Microsoft IMEのプロパティ」で「人名地名辞書」を有効にすれば、常に「令和」への変換が可能になります(ただし別の人名や地名も変換候補に加わります)。

よって、少なくとも10年ほど前までには、すでに人名あるいは地名としてMS-IMEの辞書に加えられていたようです。以下の「株式会社ゼンリン」のツイートによると「令和」という地名は存在しないようですので、人名として追加された可能性が高そうです。

【4/2・追記(2)】Windows XPでも「人名/地名辞書」に「令和」の登録を確認

Windows XP(Service Pack 2)をインストールして確認したところ、Windows 7と同様、「人名/地名辞書」に「令和」が入っていることが確認できました。

辞書ファイルの日付は、「2006/03/02 21:00」でした。

約13年前には登録されていたことになります。さらに前のバージョンのWindowsにも入っているかもしれません。

【4/5・追記(3)】Windows Meでも「人名/地名辞書」に「令和」の登録を確認

Windows MEをインストールして確認したところ、「人名/地名辞書」に切り替えることで「れいわ」を「令和」に変換できました。

Windows Meに搭載されているのは「MS-IME 2000」で、辞書ファイルの更新日時は「2000/06/08 17:00」でした。

これで、約19年前までには「令和」がMS-IMEの「人名/地名辞書」に登録されていたということが分かりました。より過去のバージョンについても、調べる必要がありそうです。

【4/6・追記(4)】Windows 98 Second Editionでも「人名/地名辞書」に「令和」の登録を確認

Windows 98 Second Editionをインストールして確認したところ、「人名/地名辞書」に切り替えることで「れいわ」を「令和」に変換できました。

Windows 98 Second Editionに搭載されているのは「MS-IME 98」で、辞書ファイルの更新日付は「1999/05/05 22:22」でした。

ということで、約20年前の「人名/地名辞書」にも「令和(れいわ)」が登録されていました。なお、「Windows 98 Second Edition」の日本語版は1999年(平成11年)9月10日に発売されています。しかし、1998年(平成10年)7月25日に発売された「Windows 98」の初期バージョンは手元にないので、すぐには確認できそうにありません。

【4/7・追記(5)】Windows 95の日本語変換辞書には「令和」の登録なし

Windows 95をインストールして確認したところ、Windows 98以降には搭載されている「人名/地名辞書」が無く、「令和」への変換もできませんでした。

Windows 95に搭載されているのは「MS-IME 95」で、辞書ファイルの日付は「1995/10/03 0:00」でした。

ということで、MS-IMEの辞書に「令和」が登録された時期は、Windows 95の発売より後で、Windows 98 Second Edition以前だということが分かりました。

【4/8・追記(6)】MS-IME 98の日本語変換辞書に「令和」の登録あり

Windows 95に「Microsoft IME 98」をインストールしたところ、「人名/地名」に切り替えることで「れいわ」を「令和」に変換できました。以下の通り、第一候補となっています。

辞書ファイルの更新日時は「1998/02/10 0:00」でした。

MS-IME 98は、1998年(平成10年)3月13日に発売されました。平成31年4月1日の発表より約21年の製品にも「令和」が含まれていたということになります。なお、1998年7月25日発売の「Windows 98」は「MS-IME 98」を搭載していたので、インストール直後から「人名/地名」に切り替えれば「令和」を変換できたはずです。

【4/8・追記(7)】MS-IME 97の日本語変換辞書に「令和」の登録なし

「MS-IME 97」を搭載している「Windows NT 4.0 Server」で確認したところ、「人名/地名優先」を選択しても変換候補に「令和」は出ませんでした。

なお、辞書ファイルの更新日時は「1997/02/25 1:38」でした。

ということで、MS-IME 97以前の辞書に「令和」は存在せず、MS-IME 98の「人名地名辞書」で初めて追加されたという結論になりました。

この記事は追記を重ねて読みにくくなったので、調べた結果を以下の記事にまとめなおしました。

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