昔の地図・航空写真を見る方法【地理院地図・Google Earth・今昔マップ】

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昔の町並みや風景に思いを馳せることは、歴史や文化に深い理解を持つ手助けとなります。また、過去の地形や建物の配置を知ることで、現在の災害リスクを把握し、より安全な生活を送ることが可能です。この記事では、昔の地図・航空写真を見るための3つの便利なサービス「地理院地図」「Google Earth」「今昔マップ」を紹介します。これらのツールは、それぞれ異なる特徴と機能を持っており、昔の空からの眺めを楽しむのに最適です。

「地理院地図」では、日本の過去から現在までの空中写真をスライダーで簡単に切り替えることができます。
「Google Earth」は、世界中の歴史的な航空写真を見ることができ、3Dモデルやストリートビューを利用して現代と過去をつなぐ旅ができます。
「今昔マップ」では、古地図・現代地図・現在に至るまでの航空写真を並べて比較しながら、地形や航空写真を確認することができます。

これらのサービスの魅力を最大限に活かしながら、昔の地図や航空写真を楽しんでみてはいかがでしょうか。この記事を通じて、あなたも時代を超えた旅に出かけ、知識や見識を深めることができるでしょう。

地理院地図で時代間の変化を追う

地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/)は、国土地理院が提供するオンライン地図サービスです。日本全国の地理情報や空中写真、様々な地図データを閲覧することができます。

昔の地図を表示するには、左上の「地図」アイコンをクリックし、「時系列表示」を選ぶのが簡単です。年代のスライダーが表示され、時代ごとの比較が簡単にできます。以下の公式の解説動画で分かりやすく説明されています。

右上の「ツール」をクリックし、「並べて比較」を選ぶと、以下のように別の時代の同じ場所の航空写真を並べて表示することができます。

つくば市の一部。つくばエクスプレスが開通し、自動車研究所のテストコースが消えるなどの変化が分かる。

国土地理院・地理院地図チャンネルでは、他にもさまざまな使い方が動画で解説されているので参考になるでしょう。

地理院地図の強みは、日本の詳細な地理情報を提供している点です。また、操作が直感的で、多くの地図・航空写真データを便利に利用できます。

Google Earth Proで昔の航空写真や古地図を見る

Google Earth(https://www.google.co.jp/earth/)は地球儀を表示するサービスですが、Web用ではなく、PCにダウンロードして使うGoogle Earth Proを使えば、過去の航空写真を表示させることができます。起動後、表示メニューの「過去のイメージ」をオンにすれば、左上に年代のスライダーが表示されます。これで、地球儀で世界各地を回って過去からの変化を見て楽しむことが可能です。

建築中の国立競技場を表示。スライドバーで、旧国立競技場から現在の国立競技場に建て替えられるまでの変遷を見ることができる。

Google Earth Proの魅力は、ストリートビューや建物の3D表示といった機能が使えることです。本記事公開時点では、Google Earth Proで過去のストリートビューを表示することはできませんが、ツールバーの「Googleマップで表示」をクリックするだけでGoogleマップで同じ場所が開くので、必要に応じてマップのストリートビューで参照することも簡単です。近年、開発された地域の周辺を航空写真とストリートビューで見れば、どのように変化したのかがよく分かります。

また、左下のレイヤで「写真」のチェックを入れれば、各地で利用者が撮影し、Googleに投稿した写真を見ることもできます。

Google Earth Proの魅力は、世界中の広範囲なデータと3D表示機能、そしてストリートビューやGoogleマップなど、Googleのサービスとの連携機能を備えている点です。

今昔マップで新旧地図・空中写真を並べて比較

今昔マップ on the web(https://ktgis.net/kjmapw/)は、新旧の地図・地形図・空中写真を並べて比較できるWebサービスです。左側に表示した図を移動・拡大縮小すれば、右側も同じように移動・拡大縮小されます。画面を4分割し、それぞれに別の図を表示させることも可能です。

大阪府北部地域の一部。新御堂筋・中央環状線・中国自動車道が建設され、周辺地域が広く造成・開発されたことが分かる。

また、地図の不透明度を調整して、起伏図・現代地図・航空写真と重ねて見ることもできます。

今昔マップは、地図を簡単に並べたり重ね合わせることで、新旧の比較を直感的に行える点が強みです。また、明治時代以降の多くの時代・地域の地図データを利用可能です。

なお、今昔マップを開発されていた地理学者の谷謙二さんは、残念ながら2022年8月に他界されました。現状(2023年6月時点)、今昔マップを含む谷さんのサイトは有料レンタルサーバーで動作していますが、既に東京大学・空間情報科学研究センターのサーバーにバックアップが準備されているとのことです。いずれURLは変更になるかもしれませんが、谷さんが遺された今昔マップは、今後も利用可能な状態が維持されそうです。

まとめ

この記事では、過去から現在までの地図・航空写真を見るための3つの便利なサービス「地理院地図」「Google Earth」「今昔マップ」を紹介しました。それぞれに利点・魅力があり、使い分けることで便利に「過去へのタイムトラベル」を楽しむことができるでしょう。

自分が育った地域、今住んでいる地域、これから住みたい地域、歴史的に大きな出来事があった地域などの古い地図・航空写真と、現在の地図・航空写真を比較することは、非常に楽しいものです。こうしたサービスを使ったことが無い人には、一度体験して、その面白さを知っていただきたいです。

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